2018年12月18日 東京発 —オープンなデジタルメディアを確立するため、パブリッシャーにセル・サイド・プラットフォーム(SSP)を提供するパブマティック株式会社(本社:米国カリフォルニア、以下 PubMatic)は、株式会社デジタルインファクト(本社:東京都文京区、代表取締役社長:野下智之)と共同で、メディアバイヤー(広告主および広告代理店)を対象に、2018年の国内市場の動画広告に関する意識調査を実施しました。
調査の結果、「動画広告の請求額に関する透明性」に関しては広告代理店よりも広告主のほうが懸念を示していること、また、プログラマティック広告の利点に関して国内の認知度が低く、継続的な啓蒙が必要であることが浮き彫りになりました。
以下が、同調査におけるハイライトです。
調査結果のハイライト:
- 63%のメディアバイヤーが、動画広告の予算を前年より増加*させた。 *2017年度と2018年度を比較
- メディアバイヤーのうち40%は、動画広告の予算にプログラマティック広告を含むと答えた。そのうち、プログラマティック広告予算の割合を動画広告予算全体の10%未満とするメディアバイヤーが45%、20%以上とするメディアバイヤーが30%だった。
- 動画広告を出稿する目的として、広告主がブランディングを重視する(ブランディング:ダイレクトレスポンス 40.8%:33.9 %)一方、広告代理店は、ダイレクトレスポンスを目的とすると答えた割合が高い(ダイレクトレスポンス:ブランディング 66.1%:59.2%)
- メディアバイヤーの60%以上が、Youtube、Twitter、Facebookに動画広告を掲載しており、グローバルのプラットフォームが動画広告市場を独占している。
- 動画広告の透明性に関する意識は、広告主と広告代理店の間で相違があり、「請求額に関する透明性」については、代理店の5%が「満足している」「やや満足している」と答えたのに対して、広告主の51.2%が「満足していない」「あまり満足していない」と答えた。
- PMP経由で動画広告を買付したことがあるのは、広告主の2%、広告代理店の25.4%となった。買付をしたことがない理由としては、広告主の47.8%、広告代理店の37%が「PMPのメリットを認識していない」ことを挙げた。
*本調査におけるプログラマティック広告は、 DSPを通して買い付けをおこなう動画広告のみと定義し、アドネットワークやソーシャルメディア経由での広告は含まれていない。
パブマティックのインサイト:
1. 国内動画広告市場は成長
60%以上のメディアバイヤーが、2018年のオンライン動画広告予算を前年比で増加*させた。オンライン広告予算全体における動画広告予算の割合については「20%以上」との回答が30%にのぼり、動画広告の割合が上位を占めてきたことがうかがえる。*2017年度と2018年度を比較
2. 動画広告の透明性に関する意識
大手動画プラットフォームのブランド毀損に関するニュースが、昨年から日本でも多く報道されている。そうした中、日本のメディアバイヤーの60%以上がグローバルのプラットフォームが提供する動画広告枠を使用しており、また6割以上が透明性についても満足していると答えている。eMarketerの調査*1によると、米国においてもブランドセーフティーの問題は主要プラットフォーマーの売上に大きな悪影響はなく、GoogleとFacebookのデュオポリー(Duopoly)状態は継続されているという。しかし、当調査において、国内メディアバイヤーの透明性に関する満足度は、広告代理店よりも広告主の方が低いことが分かった。特に「請求額に関する透明性」については、過半数以上の広告主が満足していない。米国市場の調査*2でもメディアバイヤーの懸念として、「メディアの品質」と「経済上の透明性」が最上位に挙げられていることから、同様の傾向が日本でも見られたと考える。
広告の透明性に引き続き注目し、信頼できるパートナーを選択することが重要である。
*1 eMarketer“Policing Video Content on YouTube, Facebook and Twitter” June, 2018
*2 ADI Summit Survey 2017 as citiedAdob Digital Insights “Advertising Report”, March 21, 2017
3. プログラマティック広告の浸透率は発展途上
オンライン動画広告を利用したことがあるメディアバイヤーのうち、プログラマティック広告を利用したことがあるメディアバイヤーは40%だった。PMPを使用したことがあるメディアバイヤーは20%で、広告主と広告代理店の内訳は12.2%と25.4%であった。PMP非利用者の40%以上が、PMPを利用していない理由として「利点を認識していない」ことを挙げており、広告主と広告代理店の割合はそれぞれ47.8%と37%であった。そのため、動画広告におけるプログラマティック広告の浸透率は日本では発展途上にあり、引き続き啓蒙が必要な状況であると考える。
調査概要:
- 調査対象:国内動画広告出稿者 100名 (広告主、広告代理店)
- 調査期間:2018年9 月
- 調査主体:パブマティック株式会社
- 調査機関:株式会社デジタルインファクト
PubMatic(パブマティック)について
PubMaticは、オープンなデジタルメディアの確立のため、パブリッシャーにセル・サイド・プラットフォーム(SSP)を提供する企業です。パブリッシャー向けの優れたオムニチャネル収益管理プラットフォームとメディアバイヤーのためのエンタープライズクラスのプログラマティックツールを特色とするPubMaticのパブリッシャーファーストのアプローチにより、広告主は大規模なプレミア在庫へアクセスすることができます。月間10兆以上の広告主による入札を処理するPubMaticは消費者、パブリッシャー、広告主間の有意義なつながりを促進するグローバルなインフラストラクチャーを構築しています。PubMaticは、2006年の創設以来、データとテクノロジーのイノベーションに注力しプログラマティック広告の成長を牽引してきました。PubMaticは米カリフォルニア州レッドウッドシティに本社を拠点に、世界に13か所のオフィスと6か所のデータセンターを構えています。
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