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By Lashanne Phang, VP, Mobile
December 18, 2025

モバイルの利用状況はここ数年で劇的に変化しました。モバイルゲームは依然として重要なカテゴリですが、それ以外にもショッピングやストリーミング、ライフスタイルや生産性向上など、消費者が利用するアプリの種類は増え、費やす時間も伸びています。こうした多様化は、広告主と開発者に新たな機会をもたらすと同時に、新たな複雑さももたらします。このように細分化された市場において、どのように価値、透明性、パフォーマンスを生み出せるでしょうか?

業界予測によると、コネクテッドTV(CTV)の普及が加速するにもかかわらず、モバイルの優位性は今後さらに強まる見込みです。eMarketerは、2027年までにデジタル広告全体の3分の2以上をモバイルが占めると予測しています。この持続的な勢いが示すのは、広告主とパブリッシャーの双方にとって、デジタルの未来を形作るモバイルの重要性は変わらないということです。

PubMaticは、その答えと機会がモバイルキュレーションにあると確信しています。

モバイルキュレーションの定義

キュレーションは、デジタル広告においてホットな話題になりましたが、モバイルに関しては固有の意味があります。インベントリの提供元が統合されているCTVとは異なり、モバイルでは多種多様なアプリとSDK統合にまたがって展開されています。バイヤーからはよく、「モバイルキュレーションとは実際には何を意味するのか?」と質問されますが、それは単なるインベントリの選択にとどまりません。当社にとってのキュレーションとは、データ、技術、自動化を駆使して適切なオーディエンスを見つけ、最も可能性の高い成果とマッチングさせ、カスタマイズ可能でダイナミックな広告体験をエンドツーエンドで提供することにより、目に見えるかたちでパフォーマンスを実現することなのです。

PubMaticのアプローチは、バイヤーとパブリッシャーにパフォーマンスに関する共通言語を提供することにより、オーディエンスの精度、成果に基づく最適化、サプライチェーンの効率化を融合させるというものです。インベントリを絞り込むだけでなく、技術、データ、クリエイティブのイノベーションを通じて、規模を精度へと転換します。当社の目標は、パートナーが複雑な状況においても明確な見通しを保ち、エコシステム全体でより強力な成果を実現できるよう支援することです。

SDKの力

このビジョンを現実に変えるには、技術の力が欠かせません。これらをつなぐ鍵となるのが、当社のOpenWrap SDKソリューションです。

当社のモバイルイノベーションの中心にあるOpenWrap SDKにより、パブリッシャーはシームレスなユーザー体験を維持しながら、プレミアムなプログラマティックデマンドにアクセスできます。市場最大級のシェアを持つPubMaticのSDKの地盤は、当社に独自の優位性をもたらしています。

この能力は、エコシステムの双方に貢献します。広告主にとって、SDKはモバイルアプリ内で柔軟かつ没入感のある体験を実現します。例えばeコマースブランドは、ユーザーがアプリを離れることなく商品を閲覧してカートに追加できるような、インタラクティブなクリック・トゥ・カート広告を提供することができます。このように統合されたセッションセーフなインタラクションは、エンゲージメントを高めつつスムーズで楽しい体験を維持します。

開発者にとっては、同じSDK技術がアプリ内エンゲージメントと収益化を強化します。静的なアプリインストール広告ではなく、動的でブランドセーフなキャンペーンを展開することで、パブリッシャーは収益とユーザー満足度を同時に向上させることができます。

広告主向けにオープンインターネットを拡張する

こうした技術の価値は、バイサイドにおいてさらに明確になります。広告主は、ウォールドガーデンの外側にいるオーディエンスとのつながり方を再考しています。コマース、製薬、自動車といったブランドの多くは、クローズド型エコシステムの価値を認識しながらも、より高い透明性、柔軟性、コントロールを求めています。同時に、ソーシャルプラットフォームでは当たり前となったリッチでインタラクティブな体験を維持したいとも考えています。

ブランドはPubMaticを利用することで、そうした利点をオープンインターネットに持ち込めるようになります。PubMaticのソリューションは、ウォールドガーデンにおけるエンゲージメントとオープンインターネットの規模の間にあるギャップを埋め、バイヤーがIDの精度やクリエイティブの自由度を失うことなくリーチを拡大することを可能にします。

PubMaticのキュレーションプラットフォーム、Connect、OpenWrap SDKなどのソリューションを用いることで、広告主はファーストパーティデータをアクティベートし、クロスデバイスIDグラフを活用して、フォーマットや画面を横断するキュレートされたオーディエンスセグメントにアクセスできるようになります。同様にマーケターも、ウォールドガーデンに期待されるクリエイティブの質やユーザー体験を犠牲にすることなく、より多様なモバイルインベントリにおいて、目に見える形でリーチとパフォーマンスを実現できます。

効率性、持続可能性、成功の共有

キュレーションの利点は、オーディエンスターゲティングにとどまらず、運用効率と持続可能性にも及びます。当社の技術は、インテリジェントなトラフィックシェーピングとデータ最適化を可能にし、冗長な処理を最小限に抑え、データセンターへの負荷を軽減します。その結果、キャンペーンの迅速化、運用の効率化、温室効果ガス排出量の削減が実現します。

さらに重要なのは、コラボレーションの促進です。当社はバイヤーおよびパブリッシャーと緊密に連携し、各パートナーの成功指標(ビューアビリティ、エンゲージメント、コンバージョン率など)に沿う、キュレーションされたサプライパスと取引の構造を設計します。真のキュレーションとは、画一的なソリューションではなく、透明性とパフォーマンスに基づいて共有される戦略なのです。

今後の展望

モバイル広告の機会は成長し続けます。開発者は新たな収益化の方法を模索し、広告主はオープンな環境でリーチとパフォーマンスを拡大しています。創造性、コマース、技術の融合こそが、モバイルの次なる成長の波を決定づけるものであり、当社はすでにこの分野に投資しています。

PubMaticは、拡張性の高いSDKの地盤、Connectを通じた高度なデータ機能、揺るぎない透明性へのこだわりを組み合わせることで、モバイルキュレーションの真の意味を定義します。モバイル広告の未来は、オープンかつ効率的で、バリュードリブン(価値主導型)になるでしょう。PubMaticは、そうした未来へ先駆ける一助となることを誇りに思います。

PubMaticがモバイルエコシステム全体で、より高度で持続可能な成長をどのように推進しているかについて、ご興味のある方はぜひご連絡ください