オーディエンスアドレサビリティがデジタル広告業界で脚光を浴びるきっかけになったのは、Googleが4年前にサードパーティCookieを段階的に廃止する計画を初めて発表したことです。Googleは最近になって完全な廃止を少なくとも2025年まで延期すると発表したものの、2024年の年初にChromeユーザーの1%でサードパーティCookieを廃止にした動きは、全世界で約3000万人に影響を与えています。
しかし、シグナルの廃止は今に始まったことではありません。データプライバシーがデジタル広告戦略の中心になった「GDPR(EU一般データ保護規則)」の導入以来、業界はそれを経験し、予測し、徐々に準備してきました。また、FirefoxやSafariといった他のブラウザは、Googleよりずっと前からサードパーティCookieを廃止しています。AppleのiOSのようなプラットフォームでさえ、Googleより先にデバイスIDを廃止していました。
幸運なことに、ここ数年で業界内の進歩があり、革新的でオプトイン型の、プライバシー保護された代替ターゲティングおよびIDソリューションをサポートする動きが広がっています。PubMaticは、デジタル広告の新時代に対応したソリューションの構築に投資することで、オーディエンスアドレサビリティのイノベーションの最前線に立ち、市場における新たなターゲティングおよびIDソリューションに対応してきました。またその一方で、Googleが提案するChrome内でのプライバシー保護されたユーザートラッキングとターゲティングについて、ソリューションを理解し、テストし、フィードバックによって支援することにも取り組んでいます。
これまでPubMaticは、パブリッシャーや広告バイヤーがサードパーティCookieのような匿名ターゲティングソリューションの制限を超え、透明性、効率性、拡張性を実現できるようアドレサビリティへのポートフォリオアプローチを支援してきました。完全に統合されたオーディエンスソリューションConnectやID管理ソリューションであるIdentity Hubを含む当社のアドレサビリティソリューションのスイートは、ファーストパーティデータ、一意のユーザー識別子とシグナル、コンテキストシグナルなどを活用し、ウェブ全体のアドバンスド・オーディエンスとターゲティングを実現することで、パブリッシャーの収益増加と広告主の高パフォーマンスキャンペーンの成功を支援しています。
PubMaticのポートフォリオ戦略の中核は、GoogleのPrivacy Sandboxへの参加です。当社は、2023年にProtected Audience APIとTopics APIのサポートを開始し、オンラインでユーザーのプライバシーを保護しながら、アドレサブルで持続可能なデジタル広告ビジネスを強化する能力について、Googleの提案を評価すべく尽力してきました。
PubMaticは、パブリッシャーや広告主がこの新たなPrivacy Sandbox環境を乗り切れるよう支援することを目指しています。具体的には、規模に応じたテストを通じたオンボーディング、現在のマネタイズへの潜在的な影響の把握、サードパーティCookieが完全に廃止された後にChromeブラウザ内で消費者をリターゲティングするためにGoogleが提案したソリューションへのフィードバックなどです。当社が注目している重要なマイルストーンとしては、6月に予定されている英国の競争・市場庁(CMA)のテスト期間と、それを受けたGoogleの次のステップに関する正式な決定などがあります。
PubMaticは初期のCMAテストに貢献する一環として、フィードバックとリポートを準備する一方で、バイサイドとセルサイドにまたがるクライアントの最重要課題と高まるニーズを見極めることにも並行して取り組んでいます。当社の製品チームとエンジニアリングチームは現在、パブリッシャー、DSP、バイヤー向けに拡大されたテスト機会を評価し、Privacy Sandboxの提案がバイヤーとセラーにとってメリットになり得るもののなかで、調査が不十分なものを洗い出しているところです。
今は歩みを止めるタイミングではありません。Privacy Sandboxや消費者の好みを尊重する他のアドレサビリティソリューションの周囲に活発なエコシステムを構築するため、PubMaticの技術をよりプライバシー中心の未来に適応させることが最も重要です。当社は、近日中に結果を共有し、バイサイドとセルサイドのリーダーたちと協力できることを心待ちにしています。GoogleのPrivacy Sandboxを使用したPubMaticのテストと完全なアドレサビリティソリューションについて、詳細はこちらからお問い合わせください。