2026年1月13日 東京 – デジタル広告のパフォーマンスを提供するAIを活用したアドテクのリーディングカンパニーであるPubMaticは、プレミアムなデジタル環境全体における自律的なエージェント間広告の実行を統合的に管理するために設計されたオペレーティングシステム「PubMatic AgenticOS」を発表しました。AgenticOSが提供するシステムレベルのレイヤーにより、エージェントがプログラマティック広告を迅速かつ一貫性をもって、コントロールしながら計画、実行、最適化できるようになります。PubMaticはAgenticOSのローンチにあたり、先進的な広告主、代理店、パブリッシャーと緊密に連携し、エージェント主導型ワークフローのテスト、構築、導入に積極的に取り組んでおり、AIネイティブ広告の次の段階に向けた実際の市場での検証とイノベーションを推進しています。 広告は、新たなデバイスとフォーマット、数十万規模の新規広告主の参入、全世界数十億人のユーザーを背景に複雑化しており、従来のプログラマティックシステムへのプレッシャーは一層高まっています。こうした環境下では、運用の複雑さや分断を回避しつつ、継続的かつ一貫性のある効果的な意思決定を行うことが欠かせません。この機会に応えるには、リアルタイムで検知、学習、適応すると同時に、人間にはより優れた戦略的なコントロールと明確さをもたらす高度なシステムが必要です。AgenticOSはまさにこのニーズに応えるべく設計されており、遅延や運用上の負荷を伴わないインテリジェントな実行を可能にします。 AgenticOSを利用する広告主は、使い慣れた大規模言語モデル(LLM)インターフェースにおいて、目標、安全基準、ブランドセーフティ要件、クリエイティブのパラメータを定義できます。PubMaticのプラットフォームは、定義された安全基準の範囲内でキャンペーンを継続的に計画、実行、最適化するAIエージェント群を通じて、その意図を具体化します。これによりチームは、手作業による設定やトラブルシューティングに煩わされることなく、より価値の高い戦略、クリエイティブ開発、パフォーマンス分析に集中できるようになります。 エージェントイノベーションからオペレーティングシステムへ AgenticOSは、PubMaticが長年にわたりエージェンティックAIと相互運用性に投資してきたことの成果と言えます。エージェント間通信の標準化から、収益の最適化、オーディエンスやインベントリの発見とプランニング、さらにはディールのトラブルシューティングを行うエージェントまで、広範なイノベーションがAgenticOSに集約されています。これにより、エージェント主導のキャンペーンを大規模に実行・監視し、継続的に改善できる統合型のエンドツーエンド運用環境が実現します。 ポイント実行型のレイヤー群や単一プロトコルのコネクタ群とは異なり、AgenticOSはNVIDIA製GPUを活用するアクセラレーテッドコンピューティング上で動作し、PubMaticのグローバルインフラに組み込まれています。こうした基盤により、毎秒数百万件もの広告取引において、大規模かつ低遅延の推論と調整が可能になり、パフォーマンス、スケール、アカウンタビリティが求められる実際の市場における信頼性の高い実行をサポートします。 2025年12月、PubMaticは独立系エージェンシーのButler/TillおよびGeloso Beverage GroupのClubtailsと協力し、AgenticOS上で初期のエージェンティックキャンペーンを実施しました。Claudeによる自然言語入力に基づき、PubMatic AgenticOSはキャンペーン戦術を自律的に提案し、バイイングを実行し、事前に定義されたパラメータ内でリアルタイムにパフォーマンスを最適化しました。こうした自動化により、プラットフォームが継続的な実行と最適化を担う一方で、代理店のチームはより価値の高い戦略立案、クリエイティブ開発、効果測定に集中することができました。 エージェンティックAIを実現する3層のアーキテクチャ AgenticOSは、PubMaticの広告インテリジェンス・アーキテクチャ(Architecture of Advertising Intelligence)を基盤としています。これは、責任あるグローバル規模での自律的な意思決定を支援するために設計された3層のフレームワークです。 インフラストラクチャ層:NVIDIAアクセラレーテッドコンピューティングは、毎秒数千万件のオークションにおける、マイクロ秒レベルの推論とプライバシー保護されたリアルタイムのデータ統合を可能にし、最大5倍の意思決定速度、ミリ秒未満の応答時間、オークションタイムアウトの大幅な低減を実現します。 アプリケーション層:PubMaticプラットフォーム全体に組み込まれたエージェンティックAIの機能は、Ad Context Protocol(AdCP)やModel Context Protocol(MCP)などのプロトコルを通じて表現された意図を解釈します。これらのエージェントは、プランニング、予測、ペース配分、イールドマネジメント、トラブルシューティング、測定といった主要な広告機能を自動化および調整し、定義された制約内で継続的に成果を向上させるために連携します。エージェンティックキャンペーンの初期テストでは、キャンペーンのセットアップ時間が87%短縮され、問題解決が70%向上しました。 トランザクション層:エージェンティックAIが現実世界での実行につながるレイヤーです。相互運用可能な実行環境は、エージェントによる意思決定をPubMaticのActivateバイイングプラットフォームに直接接続し、プレミアムサプライ、実行中キャンペーンのシグナル、直接入札インフラを統合することで、プログラマティックギャランティード(PG)とプライベートマーケットプレイス(PMP)の取引をリアルタイムで実行します。このレイヤーにより、エージェント主導のワークフローは既存のバイイングモデルとの互換性を維持しながら、よりインテリジェントで適応性の高い実行を長期的に実現します。 エコシステム全体におけるエージェンティックAIの導入を加速する 実際の市場での導入を支援するため、PubMaticは「Agentic AI Acceleration Program」も立ち上げます。この集中的な取り組みの目的は、広告主、代理店、パブリッシャー、パートナーが初期テストから数週間以内に実際のエージェンティックワークフローに移行できるよう支援することです。同プログラムは、実行、ガバナンス、測定可能な成果に重点を置き、2026年第1四半期を通じて市場への導入を支援します。 PubMaticでは現在、オープンインターネット全体でエージェンティックワークフローを展開し、管理し、拡張する方法の策定に協力していただけるエコシステムパートナーの追加メンバーを募集しています。 パートナーからのコメント 「当社はエージェンティックAIを活用し、WPP OpenとOpen Intelligenceを強化しています。PubMaticとの提携によるAgenticOSのテストは、アジャイル(機敏)なイノベーションと自律型広告の大規模な展開を推進するという当社のコミットメントを示すものです」 WPP Media EVP兼データ・技術パートナーシップ担当グローバルヘッド Amanda Grant氏 「当社にとって、エージェンティックメディアバイイングを通じてプログラマティック広告にスピードとアジリティをもたらすAIを導入することは大変喜ばしいことです。AgenticOSを提供するPubMaticは、当社とクライアントが迅速に市場参入し、この新興技術の潜在的なメリットをテストし、検証する上で欠かせないパートナーです」 Butler/Till(結果重視のマーケティング代理店) 最高戦略責任者 Scott Ensign氏 「独立系代理店とブランド向けのデジタルメディアバイイングを手がけるBrkthruは、顧客サービスとパフォーマンスを基盤としており、PubMaticのAgenticOSを導入することは、当社業務の自然な延長線上にあるものと位置づけています。AgenticOSがもたらすエージェント主導のプランニングとアクティベーションにより、手作業の設定が常時稼働のリアルタイム最適化に転換され、クライアントへのサービスの向上が実現します」 Brkthru(中・小規模の代理店とブランド向けの大手デジタルメディアソリューションプロバイダー) メディアサービス担当VP Tom Leone氏 「プレミアム動画やライブ配信コンテンツは、広告業界で意思決定の難易度が最も高い領域の一つです。PubMaticのAgenticOSは、配信元にとって不可欠な、実際のオーディエンスの動きにリアルタイムで対応するための自動化を実現しています。当社は、エージェント主導のワークフローがライブスポーツ、エンターテインメント、ストリーミング環境の全体で収益を向上させ、ブランドパートナーにとってより強力な成果をもたらす可能性が大いにあると期待しています」 Foxtel Media(DAZN傘下、オーストラリアを代表する定額制テレビ・ストリーミング企業Foxtel Groupのメディア部門) アドバンスト・アドバタイジング担当エグゼクティブディレクター John Matthews氏 「エージェンティックワークフローは、CTVのプランニングと最適化の方法を根本から変革しつつあります。PubMaticのAgenticOSは、オープンインターネット全体で相互運用性と拡張性が担保された未来を実現するための重要な一歩です。エージェント主導のバイイングが、広告主により高い透明性とパフォーマンスを提供する上でどのような役割を果たせるのか、当社は大いに期待しています」…

ガイダンスを上回る売上高および調整後EBITDAを達成 PubMatic AgenticOS上で1,000件以上のAI搭載ディールを展開 AgenticOS上で20以上のAIエージェントを提供し、オペレーションワークフローを数分単位まで短縮 営業活動によるキャッシュフローは1,730万ドルとなり、2025年第1四半期比で11%増加 2026年第1四半期に100万株を買い戻し。これは2026年3月31日時点の完全希薄化後発行済株式総数の2.1%に相当 デジタル広告のパフォーマンスを提供するリーディングAI搭載アドテク企業であるPubMatic, Inc.(Nasdaq: PUBM)は、2026年3月31日締めの第1四半期の業績を発表しました。 PubMaticの共同創設者兼CEOであるRajeev Goelは以下のように述べています。 「当社は非常に好調な第1四半期を達成し、売上高および調整後EBITDAの両方でガイダンスを上回りました。当社のAI機能の導入は引き続き加速しており、現在では20以上のAIエージェントが当社プラットフォーム全体に組み込まれ、完全自律型キャンペーンがグローバルで拡大しています。特に重要なのは、顧客から継続的な利用が進んでいることであり、これはAgenticOSがエコシステムを簡素化し、価値創出のあり方を再定義していることを示しています。 キャンペーンが追加されるたびに、当社のデータ優位性はさらに強化され、測定可能なパフォーマンスを提供するとともに、基盤となる成長を加速させています。AI分野における早期リーダーとして、当社による複数年にわたる投資は、新たな収益源の創出、オペレーティングレバレッジの拡大、そして競争優位性の強化につながっています。」 2026年第1四半期の財務ハイライト: 2026年第1四半期の売上高は6,260万ドルとなり、2025年同期は6,380万ドルでした。 GAAPベースの純損失は1,250万ドル(マージン▲20%)、希薄化後1株当たり損失は0.27ドル。2025年同期は純損失950万ドル(マージン▲15%)、希薄化後1株当たり損失0.20ドル 調整後EBITDAは260万ドル(マージン4%)。2025年同期は850万ドル(マージン13%)。 Non-GAAPベースの純損失は540万ドル、Non-GAAP希薄化後1株当たり損失は0.11ドル。2025年同期は純損失180万ドル、Non-GAAP希薄化後1株当たり損失0.04ドル。 営業活動によるキャッシュフローは1,730万ドルとなり、2025年同期の1,560万ドルから増加。2026年3月31日時点の現金および現金同等物は1億4,490万ドル、負債なし。 2026年3月31日までに、Class A普通株式1,350万株の買い戻しに総額1億8,990万ドルを使用。2023年株式買戻しプログラムにおける残額は8,510万ドル。 PubMaticのCFOであるSteve Pantelickは以下のように述べています。 「当社の第1四半期業績は、売上高および収益性の両面で予想を上回り、多様化されたプラットフォームの広がりと強みを示す結果となりました。2025年半ばに言及したレガシーDSPを除くと、当社の基盤事業は前年比13%成長し、総売上高の83%を占めました。 また、調整後EBITDAの黒字を40四半期連続で達成しており、これは当社ビジネスモデルの持続性、継続的な生産性向上、そして規律あるコスト管理を示しています。AIはPubMaticにとってますます重要な財務レバーとなっており、収益成長、利益率の拡大、事業全体の効率向上を推進しています。これらの効果は導入拡大とともにさらに積み上がっていきます。 当社は2026年後半に再び2桁成長へ回帰し、それに伴う利益率拡大を見込んでいます。」 事業ハイライト: AgenticOSの導入拡大が成長を加速 これまでに1,000件以上のAI搭載ディールが取引され、パブリッシャーに数百万ドル規模の収益をもたらしました。 2026年1月のローンチ以降、PubMaticは30件以上の完全自律型エンドツーエンドキャンペーンをグローバルで展開しています。特に注目すべき点として、参加したすべての広告主が追加のAgenticキャンペーンを実施しており、パフォーマンスおよびオペレーション効率の高さを裏付けています。 PubMaticとUntapped Growth Collectiveは提携し、独立系エージェンシー向けにAgenticOSへの直接アクセスを提供しました。これにより、カスタムバイヤーエージェントがプレミアム在庫、高度なデータ、GPU搭載最適化機能へアクセス可能となります。この統合によりコスト削減とセットアップの高速化を実現し、エンタープライズレベルのAI機能を独立系エージェンシーにも提供します。 PubMaticとAmnetは、フランスにおいて初のAgentic広告キャンペーンを開始しました。Claude LLMを活用することで手動作業を排除し、クライアントであるINTERBEV向けに、自然言語プロンプトを活用した自律型ワークフローを実現。セットアップ時間を80%削減しました。 PubMaticとAbovo Maxleadは、オランダにおける初期のAgentic AI広告キャンペーンの一つを開始しました。AbovoのMediavision AIとPubMaticのAgenticOSを統合し、CTV最適化を実施。このキャンペーンによりアクティベーションまでの時間を短縮し、ワーキングメディアへの広告支出比率を向上させました。 主要グローバルコマースメディアパートナーとの連携を拡大 Walmart Connect Selectと優先サプライパートナーとして統合。キュレーションされた高パフォーマンスCTV在庫を提供することで、バイヤーに対してより高いエンゲージメント、コンバージョン率向上、そして効率的なメディア支出を実現。 PayPal Adsとの提携を拡大し、PayPal Ads IDを統合。これは認証済みのPayPalおよびVenmoアカウントを基盤とした決定論的IDソリューションであり、広告主向けにマッチ率、クロスデバイス精度、クローズドループアトリビューションを向上。 新たなパートナーシップによりスケールとデータ統合を強化 Amazon DSPのDynamic Traffic Engine(DTE)との提携を拡大し、取引の両側におけるサプライパスルーティングを最適化。これにより、パブリッシャーには最大10%のCPM向上、広告主にはより効率的なメディア配信を実現。 Unity LevelPlayをPubMaticのOpenWrap SDKに統合。PubMaticは、3大モバイルメディエーションプラットフォームに対して直接的かつ透明性の高いアクセスを提供しており、SDK在庫全体の90%以上をカバー。…

セルサイドとバイサイド、そして今はPubMaticと、広告代理店出身者としてキャリアを積んできた私は、これまでに独立系から大手持株会社まで幅広い代理店のバイヤーと長年にわたり仕事をしてきました。彼らは数百万ドルから時には数億ドルものメディア支出を動かす責任者で、聡明かつ経験豊富であり、適切な意味で「懐疑的」です。 エージェンティックAIが話題になると、その懐疑心はすぐに表れます。 「クライアントの広告費を間違った場所に浪費していないかをどうやって確認するのか?」「AIが下す決定をどう説明するのか?」「結果に最終的な責任を負うのは私なのに、どうやってコントロールを維持すればいいのか?」 これらは当然の疑問で、もし私が彼らの立場だったらやはり同じように質問するでしょう。 PubMaticが構築したAgenticOSとは 当社がAgenticOSを通じて展開しているエージェントは、皆さんが恐れるような意味で自律的に動作するものではありません。エージェントは、クライアントが設定したガイドラインに従って動作します。承認を必要とする推奨アクションを提示し、各インプレッション、各プレースメントについて詳細なレポートを生成します。失うのは摩擦や手作業であって、コントロールではありません。 クライアントとのミーティング前の準備を考えてみましょう。現状での流れはおそらく、バックエンドの管理画面にログインし、レポートを取得し、データをクライアントが理解できる形式に変換し、前回のデータ取得時から変動していないことを祈るといったものでしょう。でもそうした時間は本来、戦略を立案し、斬新なソリューションでクライアントを驚かせる準備をしたり、次のキャンペーンへの期待感を高めたりするのに費やされるべきです。しかし残念ながら、こうした時間は創造的でない手作業に浪費されているのが現状です。 エージェンティックなワークフローを導入すると、同じ準備作業は、平易な言葉で応答するAIインターフェースを開き、こんな感じで質問するだけです。「クライアントA社のキャンペーンの進捗状況は?」「これまでの支出の大部分が使われた先は?」「予算を振り向けられる他の枠は?」 そして、ミーティングではクライアントに同じインターフェースで順を追って説明します。アルゴリズムやスプレッドシートを理解してもらえるよう苦労する必要はありません。何がうまくいっていて、次に何をすべきかが、明確に共有されるからです。 こうした透明性は、ほとんどのバイヤーがかつて経験したことのないものです。 過去に経験した同様の出来事 PubMaticがActivateをローンチした約3年前、その学習曲線は大きな課題でした。 私たちはバイヤーに、これまでとは正反対のことを求めました。バイサイドで取引するのではなく、セルサイドで取引するよう促したのです。それはまるで、不動産仲介業者を通さずに、住宅所有者に直接購入代金を支払うようなものです。より効率的で直接的な取引ですが、高額な取引であり、そうした方法を学ぶのは誰にとっても初めてでした。 しかし、ためらわずに学習した見返りは予想以上にありました。真のコスト効率と、実証済みの確かなパフォーマンスを手にしたのです。現在では、あらゆる主要な代理店持株会社がActivateを通じて戦略的にバイイングを行っており、プラットフォームのアクティビティは2025年に100%成長しました。 そして今、PubMaticはこれまでとは異なる種類の信頼を求めています。 交渉、書類作成、検査、承認といった業務はエージェントに任せましょう。それが、これまで以上に大きな要求であることは、PubMaticも承知しています。これは単にワークフローの問題にとどまらず、皆さんが築いてきたクライアントとの関係にも関わってくるからです。 しかし、当社は以下のようなやり方でAgenticOSを構築しました。前提として、皆さんがPubMaticの言葉をうのみにしなくていいというところから始めました。すべてのアクションは監査可能で、すべての推奨事項は実行前に承認が必要です。ガイドラインは皆さんが設定したものであり、エージェントはPubMaticが設定したガイドラインではなく、皆さんが設定したガイドライン内でオペレーションを行います。そしてすべての情報は、皆さんが使い慣れているインターフェースに平易な言葉で表示されます。新しいダッシュボードの操作を一から学ぶ必要はありません。 当社は、代理店の現状に合わせてこのシステムをオープンに構築しています。なぜなら、つまるところ透明性が信頼の基盤になるからです。 今後12カ月が重要な理由 現時点でエージェンティックAIについて、適切な質問をしつつ、真摯かつ戦略的に関わるバイヤーは、このエコシステムが発展する方向性を形作る取り組みに貢献することになるでしょう。具体的には、業界の標準がどのようなものになるか、ガバナンスがどう機能するか、オープンインターネットが適合するのはどの部分か、といった課題の解決に関与することになります。 一方で、様子見をするバイヤーは、参加した他社が策定したことを受け入れることになるでしょう。

AIは経済の至る所で業務の在り方を変革しています。多くのソフトウェアビジネスにとって、こうした変化は従来のアカウント単位の課金モデルや契約更新を前提としたモデルへの重大なプレッシャーになっています。一方で、デジタル広告は根本的に異なり、ユーザー数ではなく利用状況と測定可能な成果に基づき構築されています。 そうした構造的な違いがあるからこそ、デジタル広告がとりわけ明確かつ広範囲にAIの恩恵を受ける、というのが私の考えです。業界をリードするAIアドテクプラットフォームのPubMaticにとって、AIとは、生産性向上の付加機能ではなく、収益を牽引し成果をもたらす方法に組み込まれるものです。デジタル広告におけるAIの普及は、当社が手がける市場を構造的に拡大し、ビジネスに大きな変革の時をもたらしています。 利用状況に基づくシンプルなモデル PubMaticの成長は、顧客数やアカウントの数ではなく、取引の価値と連動しています。広告アクティビティが増加するにつれ、当社が処理するインプレッション数、オークション数、シグナル数も増加します。PubMaticは自社でインフラを所有・運用しているので、そうした成長に伴う単位あたりの採算性を直接管理できます。 2025年第3四半期、当社は過去12カ月間と比較してインプレッション数を24%伸ばした一方、コストを19%削減しました。これは、当社モデルにおける運用レバレッジと継続的なイノベーションによる成果を示すものです。 PubMaticが他社と競うのはライブのオークションにおいてであり、契約更新件数を競っているのではありません。バイヤーとパブリッシャーは常に、より良い成果をもたらすプラットフォームを選択します。それぞれのインプレッションが新たな判断ポイントになり、パフォーマンスはリアルタイムで測定されます。こうした環境でAIは基準を引き上げ、より迅速な処理とよりインテリジェントな最適化を実現するプラットフォームがシェアを伸ばします。そうしたダイナミクスこそが、PubMaticの強みになっているのです。同時に、これはAIで生成されたソフトウェアだけでは再現できないビジネスモデルでもあります。 データとAIを組み合わせた優位性 PubMaticのプラットフォームは、約20年にわたり蓄積された独自のデータに基づき構築されています。そのデータには、パブリッシャーのインベントリシグナル、ユーザーとコンテキストに関するインサイト、オークションのダイナミクス、コマース統合が含まれます。これらのデータセットが、数千もの顧客との統合プロセスと数兆件のトランザクションで洗練され、時間とともに蓄積されて機械学習モデルを強化することで、当社のプロプライエタリなエージェントの原動力となっています。AIは、こうした優位性を損なうのではなく、強化しているのです。 デジタル広告は、AI投資を短期間でマネタイズできる点でも際立っています。パフォーマンスに関するフィードバックは迅速で、透明性が高いものです。成果の向上は支出の増加につながり、さらに多くのデータを生成し、最適化を一層促進します。こうしたフィードバックループは毎秒数百万件のオークション全体で継続的に実現し、AI投資と収益へのインパクトの関連性を直接的かつ測定可能な形で示します。 AI向けに構築されたインフラ PubMaticは長年にわたり、この時のために準備を進めてきました。NVIDIAとのパートナーシップで開発したGPUアクセラレーション対応インフラは、AI推論の実行を、従来の手法よりもはるかに高速な約1ミリ秒で実現します。そうしたパフォーマンスが、オークション損失を低減し、支出を回収し、1日あたり1兆回以上のインプレッション処理を支えています。 当社が注力してきたことは一貫しています。それは、より迅速かつ優れたパフォーマンスを発揮するような、テクノロジー、インフラ、インテリジェンス、パートナーシップを構築することです。トランザクションベースのモデルでは、1マイクロ秒でも無駄にはできません。 拡大するエージェンティックの実行 この1年で、PubMaticは市場初となる一連のAI搭載エージェントをリリースし、ライブオークションにおける自律実行を可能にするAgenticOSを導入。さらに、コネクテッドTVで業界初となる完全自律型エンドツーエンドのエージェンティック広告キャンペーンを実現しました。AIによる自動化はすでに、キャンペーン設定時間を87%削減し、トラブルシューティングの時間を70%削減しています。現在、これらの機能は市場で稼働しており、大規模なスケールで目に見える成果をもたらしています。 広告がさらに自動化され、データ集約と成果重視が進むにつれ、リアルタイム実行に対応したプラットフォームがますます不可欠になります。PubMaticのトランザクションベースの採算性、自社インフラ、蓄積されたデータによる優位性は、AIファーストのワークフォースへの移行を円滑に進めるだけでなく、こうしたトレンドが加速するなかでAIの恩恵を受け、収益を拡大していくための基盤となります。 今後10年を見据えた戦略 PubMaticを20年にわたり築き上げてきたなかで、私は技術革新が短期的な不確実性を生み出す期間を度々見てきました。長期的には、こうした変化をいち早く察知し、市場のオペレーションにおいてより中心的な役割を担うプラットフォームが価値を蓄積していくでしょう。まさにその目標を掲げて構築されたPubMaticは、目標の実現に向けて引き続き尽力していきます。 PubMaticは、こうした広告市場におけるAI活用の進展を見守る立場ではなく、むしろそうしたトレンドを構築し、最適化し、規模拡大を進めている当事者なのです。

多くのメディアバイヤーにとって、AIはブラックボックスのように感じられるかもしれません。強力ではあっても、その仕組みを理解するのが難しく、信頼するのはさらに難しく感じられるでしょう。そうした躊躇も当然でしょう。広告業界がインプレッション単位の取引から移行している先はエージェントを活用する意思決定であり、そこではエージェンティックシステムがリアルタイムでメディアを計画、実行、最適化します。これらのシステムが実際の予算、ブランド、成果に関わり始めると、信頼はもはや単なる認識の問題ではなく、インフラの一部となるのです。 実際のところ、AI広告の現実は、誇張された印象が示すよりもはるかに実践的です。広告におけるAIは、現時点においても、立案、最適化、実行を支える、明確に定義された複数の機能で構成されています。人間が目標とガイドラインを設定し、これらのシステムを慎重に適用することで、手作業を削減し、チームが単純な運用ではなく戦略的な業務に集中できるようになります。 この技術の初期段階では、明確さが重要です。エージェンティックシステムが実験段階から実際の市場展開段階へと移行するなか、広告主は強力なアルゴリズム以上のものを必要としています。広告主は自らが理解でき、統括でき、信頼できるシステムを求めているのです。 広告におけるAI:多様な機能の集合体 AIに関する議論における最大の課題の一つは、AIという用語が、さまざまなテクノロジーをまとめた略語として使われてしまっていることです。実際には、広告プラットフォームは複数のAIシステムを基盤としており、それぞれが特定の種類の課題を解決するように設計されています: 大規模言語モデル(LLM)は、自然言語の理解と翻訳(変換)に特化し、概要、目標、制約、質問などから得られる自然言語のプロンプトを、機械が処理できる構造化された入力に変換するために用いられます。その価値はアクセシビリティとスピードにあり、バイヤーが平易な言葉で意図を表現できることで、人間と複雑なシステム間の摩擦を軽減します。 生成AIは、LLMから変換された意図に基づいてコンテンツやシナリオを生成します。アドテクにおいて生成されるのは、クリエイティブのバリエーション、メッセージの案、メディアプラン、予測などが含まれます。こうしたシステムは、チームが検討できる可能性の範囲を広げ、すべてのバリエーションを手作業で作成することなく、作業のサイクルとテストを加速します。 機械学習(ML)は、パフォーマンスをモデル化し、定義された目標に向けて最適化を行う技術で、長年にわたりプログラマティック広告の基盤となってきました。MLモデルは、実際に成果を上げているものに基づいて入札、予測、配信を調整することで、パフォーマンスの一貫性を向上させます。 エージェンティックシステムは、これらすべての基盤の上に構築され、複雑なワークフロー全体にわたる意思決定を調整します。「エージェント」はアクションを計画・実行し、フィードバックループを通じて継続的に学習することで、個別に最適化するのではなく、適切なタイミングで複数の意思決定を調整します。 まとめると、LLMは意図を解釈し、生成AIは可能性を探求し、機械学習は意思決定を予測・最適化し、エージェンティックシステムは実行を調整するという、それぞれの機能がそれぞれ異なる役割を担います。真の課題と機会は、これらを確実に調整することから生まれます。 「エージェンティック」とは何か ありがちな誤解は、エージェンティック広告が「人間が関与しない」、または「完全に自律的である」というものです。しかし実際には、エージェンティック広告を一つの運用モデルとして捉える方が適切です。 実際の広告運用環境では、自律性は人間によって許可されることが必須です。人間が目標、ガイドライン、リスク許容度を定義し、エージェンティックシステムはその範囲内で継続的に計画、実行、最適化を行います。 広告主は、どの程度の権限を委譲するか、どのコントロールを固定したままにするか、どのようにリスクを管理するかを決定します。最初は厳密に範囲を定めたユースケースと明示的な承認制から始め、パフォーマンスを通じて信頼が構築されるにつれて自律の範囲を拡大していく広告主もいれば、目標と制約が明確に定義されていれば、より迅速に自動化運用へと移行する広告主もいます。 こうした点は、テクノロジーの限界ではなく、信頼がどう構築されるかということに関わっています。 その結果として実現するのは、意思決定の迅速化と、一貫性の向上。そして、バイヤーがコントロールを失うことなく、手作業で管理するのが困難なレベルの運用規模なのです。 実際にはどう機能するか これらの区別は、決して理論上のものではありません。 PubMaticがButler/Tillと初の完全なエージェンティックキャンペーンを展開した際、主要な広告主だったGeloso Beverage Groupの状況においては、販売すべき製品、明確なパフォーマンス目標、現実的な制約がありました。 限られたカテゴリーで事業を展開する地域ブランドのGelosoは、高度なエージェンティック機能をほとんど利用できませんでした。従来、そうしたツールは業界最大手企業によって独占されていたからです。 目標としたのは、斬新さをアピールすることや、プロセスから人間を排除したりすることではありませんでした。真の価値を創造できる領域でエージェンティックシステムを実行することにより、時間を節約し、自動化されたワークフローで手作業を削減し、測定可能な効率性の向上に向けて最適化することに主眼が置かれました。 その責任は極めて重く受け止められました。 人間が目標と範囲を定義し、エージェンティックシステムが実行と最適化を担いました。このシステムは、存在感を声高に主張するようなことはなく、よりスマートかつ迅速に動作するよう設計されたのです。 人間は消えるのではなく、上流へと移動する 運用上の意思決定がソフトウェアに移行するにつれ、人間の役割はより戦略的になるのであって、重要性が弱まることはありません。 依然として人間が不可欠な仕事は、目標設定、戦略策定、判断、差別化などです。エージェンティックシステムが実行上の複雑さを担うことで、チームは計画、創造性、シナリオ検討に集中できるようになります。 最も効果的な成果は、人間か機械のどちらか一方を排除することからではなく、両者の明確な連携から生まれるのです。 実用的で楽観的な前途 エージェンティック広告はまだ初期段階にありますが、それが強みでもあります。 業界には、これらの機能がどのように連携するかを定義する機会があります。つまり、実際のインフラを基盤とし、アプリケーションレベルで慎重に適用され、取引が行われる場所で責任を持って実行されるような連携です。 進化の程度は、自動化がどの程度進んだかによって測られるものではありません。そのシステムがパフォーマンスをどれだけ効果的に向上させ、高度な機能をどれだけ多くの事業者が利用可能になり、実際の市場で真の価値を提供できるかによって測られるのです。 AgenticOSは、これらすべてを安全かつ大規模に機能させるオペレーティングシステムを提供します。詳細については、https://pubmatic.co.jp/solutions/agents-jp/をご覧ください。

近年、エージェンティック広告の未来をめぐって、誤解を招くような議論が広がっています。Ad Context Protocol(AdCP)か、それともIAB Tech LabのAgentic Real-Time Bidding Framework(ARTF)か。どちらのフレームワークが勝つのか、どちらが重要になるのかについてです。 しかし、エージェンティックなロードマップや実行フレームワークが理論から実運用へと移行する中で、このような二項対立の捉え方は、実際に起きていることを見えにくくしてしまうリスクがあります。業界は、2つの競合プロトコルのどちらかを選択しているわけではありません。それぞれ異なる出発点や優先事項、スケールに向けたアプローチを反映した複数のエージェンティックな取り組みが同時に進行している状況に対応しているのです。。 私はこれまで、プログラマティックの台頭、プラットフォームの統合、プライバシーやIDをめぐる議論、規制圧力、そして現在の自律型システムの急速な進化といった、複数の時代の変化を見てきました。いずれの時代においても、成功を決定づけたのは単一のテクノロジーではありません。共通の基盤のもとでエコシステムが整合しつつ、イノベーションが促進されるかどうかでした。 それは今も同じです。エージェンティック広告は、単一の標準やフレームワークに収束しているわけではありません。むしろ、重なり合う部分がありながらも共存していく必要のある、複数の取り組みとして進化しています。PubMaticの役割は、これらの取り組みが実際のプロダクション環境でどのように組み合わさるのかを、業界に対して明確に示すことにあります。 AIが求める共通アーキテクチャ AIが広告を根本的に変革するためには、特定のプラットフォーム内に閉じた形ではなく、市場全体で機能する必要があります。自律型エージェントは、意思決定を行い、成果を最適化し、価値を交渉し、結果をリアルタイムで検証します。しかし、そのインテリジェンスは、共通言語や相互運用可能なシステム、そして市場スピードでのマシン間インタラクションに対応した実行環境に基づいていなければ、スケールすることはできません。 現在の議論が見落としがちなのはこの点です。エージェンティック広告の台頭は、プロトコル同士の競争ではありません。これは、レイヤー化された標準、明確な役割分担、そして実運用への現実的な道筋に依存するアーキテクチャの変革なのです。「どちらか一方」といった議論は、各取り組みが自律性の実現に向けて異なる課題を解決しようとしている事実を覆い隠してしまいます。 2つのエージェンティックなアプローチと業界の現実 大きく見ると、現在の業界では2つの主要なエージェンティックなアプローチが現れています。 1つ目は、AdCPに代表されるエージェントネイティブなフレームワークです。これは、自律型エージェントが意図、制約、権限、推論といった要素を、共通かつ構造化された形で表現する方法に焦点を当てています。AdCPは単一のプロトコルではなく、エージェント間で意味を一貫して伝達するための概念と仕様の集合です。 2つ目は、IAB Tech LabのAgentic Roadmapです。こちらは異なる出発点を持っています。ゼロから新しいエージェントネイティブなセマンティクスを定義するのではなく、OpenRTB、AdCOM、OpenDirect、GPP、TCFなど、既存の業界標準を拡張し、エージェンティックな実行、ガバナンス、信頼性、測定に対応させることを目的としています。 その中の1つの実行レイヤーにおける取り組みが、Agentic RTB Framework(ARTF)です。ARTFは、自律型エージェントがリアルタイム取引環境の中で、安全かつ予測可能に動作できるようにするための枠組みを提供します。既存の取引標準を置き換えるのではなく、それらを拡張し、エージェンティックな挙動を可能にします。 これら2つのアプローチは完全に一致しているわけではなく、重なりも存在します。しかし重要なのは、どちらが他方を置き換えるかではなく、プラットフォームや実装者が市場の分断を防ぎながらどのように共存を実現するかという点です。 AIスタックにおけるレイヤー構造 この複雑な状況を理解する1つの方法は、レイヤーとして捉えることです。 アプリケーションレイヤーでは、インテリジェンスが表現・オーケストレーションされます。人間やシステムが目標、制約、戦略を定義する領域であり、AdCPのようなエージェントネイティブなフレームワークが重要な役割を果たします。 一方、トランザクションレイヤーでは、自律的な意思決定が実行され、経済的成果が実現されます。ここでは、IAB Tech Labの取り組み、特にARTFのようなフレームワークが、既存の市場インフラの中で安全性、透明性、スケーラビリティを確保します。 これらのレイヤーは、異なる標準団体から生まれたとしても、実行時には交差します。これは欠陥ではなく、AIのような変革的技術が登場した際に、複雑なシステムがどのように進化するかを示す自然な現象です。 プログラマティック初期からの教訓 プログラマティックの初期を知る人であれば、この流れに既視感があるはずです。共通標準が確立される前は、統合は個別対応で脆弱かつ非効率でした。エンジニアリングリソースは分断への対応に費やされ、本来注力すべきパフォーマンスや透明性、測定の改善が進みませんでした。 しかし、業界が基盤となる標準に整合したことで、プログラマティックはスケールしました。その際、競争や多様性が失われたわけではありません。むしろ、イノベーションが加速するための安定した土台が構築されたのです。 エージェンティック広告も、今まさに同様の転換点にあります。 今後に向けて 業界が直面している現実的な課題は、単一のエージェンティックフレームワークを選ぶことではありません。複数の取り組みが共存しながら進化し、実運用レベルでスケールできる状態を実現することです。 そのためには、役割やレイヤー、統合ポイントに関する明確な理解と、標準団体同士を対立構造として捉えない姿勢が求められます。PubMaticはIAB、IAB Tech Lab、Prebid.orgの理事会に参画し、AdCPの創設メンバーとして、透明性と相互運用性を重視した標準の構築に取り組んでいます。私たちのフォーカスは、パフォーマンス、ガバナンス、信頼が最も重要となるプロダクション環境において、この共存を実現することです。 個々のプロトコルを切り分けて議論するのではなく、より広いエージェンティックな全体像を理解することが、次の普及フェーズに向けた出発点となります。

ガイダンスを上回る売上高および調整後EBITDAを達成 2025年度のCTV収益は、政治広告を除き前年(2024年度)比で50%以上増加 AgenticOSプラットフォームにより、250件以上のエージェント間取引を推進 2025年度の営業活動によるキャッシュフローは8,110万ドルで、前年(2024年度)比10%増加 2025年に410万株の自社株買いを実施、2025年12月31日時点の完全希薄化後株式数の8.1%に相当 AIを活用したリーディングアドテク企業としてデジタル広告のパフォーマンスを提供するPubMatic(Nasdaq: PUBM)は、2025年12月31日締めの第4四半期および会計年度(通期)の業績を発表しました。 PubMaticの共同創設者兼CEOであるRajeev Goelは次のように述べています。 「第4四半期は非常に好調で、CTV、Activate、新興収益源全体で力強い成長を遂げ、AIソリューションのモメンタムも加速しました。今後を見据えると、エージェンティック広告(Agentic Advertising)は、PubMaticにとって新たな追い風であり、当社の競争優位性を明確に示す要素となります。これにより、広告主のパフォーマンスが向上し、アドレサブルマーケットが拡大、そして広告予算のオープンインターネットへの流入が一段と進みます。わずか数か月の間に、AgenticOSの導入は急速に進み、250件を超える取引が成立しました。その多くは当社プラットフォームに新たに参加した広告パートナーです。当社は今後も、基盤事業の成長推進、主要施策の確実な実行、そして業界がエージェンティックへと移行する中でのリーダーシップ確立に引き続き注力していきます。」 2025年度(通期)の財務ハイライト:  2025年度の売上高は2億8,290万ドル(2024年度2億9,130万ドル)。 粗利益は1億7,980万ドル(マージン64%)。2024年度は1億9,020万ドル(マージン65%)。 2025年度のオムニチャネル動画からの収益は前年比3%増。 2025年12月31日締めのネット・ドルベース・リテンションは96%。 2025年度のGAAPベースの純損失は1,450万ドル(マージン▲5%、1株当たり損失0.31ドル)。2024年度の純利益は1,250万ドル(マージン4%、1株当たり利益0.23ドル)。 調整後EBITDAは6,160万ドル(マージン22%)。2024年度は9,230万ドル(マージン32%)。 Non-GAAPベースの純利益は1,670万ドル(1株当たり0.33ドル)。2024年度は4,250万ドル(1株当たり0.78ドル)。 営業活動によるキャッシュフローは8,110万ドルで、2024年度の7,340万ドルから増加。 フリーキャッシュフローは4,620万ドルで、2024年度比32%増。 2025年度末の現金、現金同等物および有価証券残高は1億4,550万ドルで、負債なし。2024年度末比4%増。 2025年12月31日までに、2023年自社株買いプログラムを通じて累計1億8,110万ドルを用い、Class A普通株式1,240万株を買い戻し。プログラムには9,390万ドルの残高あり。 2025年第4四半期の財務ハイライト: 2025年第4四半期の売上高は8,000万ドル(前年同期8,550万ドル)。 第4四半期のGAAPベースの純利益は670万ドル(マージン8%、1株当たり利益0.14ドル)。前年同期は1,390万ドル(マージン16%、1株当たり0.26ドル)。 調整後EBITDAは2,780万ドル(マージン35%)。前年同期は3,760万ドル(マージン44%)。 Non-GAAPベースの純利益は1,440万ドル(1株当たり0.29ドル)。前年同期は2,140万ドル(1株当たり0.41ドル)。 営業活動によるキャッシュフローは1,820万ドル(前年同期1,800万ドル)。 PubMaticのCFOであるSteve Pantelickは次のように述べています。 「第4四半期の業績は、PubMaticにとって重要な構造的転換点となりました。当社は売上高および調整後EBITDAの両面で予想を大きく上回りました。政治広告収益および2025年半ばにリファレンスとして示したレガシーDSPを除いた場合、基盤事業(全体の83%)は前年比18%成長しました。四半期全体では、調整後EBITDAマージン35%と堅調なフリーキャッシュフローを実現しています。この成果は、CTV、モバイルアプリ、新興収益といった持続的成長の原動力が拡大したことに加え、コスト管理の徹底とAIによる自動化が運用効率をさらに高めた結果です。今後については、2026年下半期に二桁の売上成長へ回帰し、収益規模の拡大およびAIによる効率化を背景に、利益率の持続的な改善を見込んでいます。」 2025年度の事業ハイライト: AIインフラがパフォーマンスと競争優位をさらに強化 NVIDIAとの複数年にわたる技術協業を通じ、世界最先端のGPUアーキテクチャ上に次世代AIモデルを展開。顧客は以下のような高いパフォーマンスとスピードの向上による恩恵を受けています。 入札応答速度が5倍に向上し、従来のプログラマティックインフラでは不可能だった最適化戦略を実現。 オークションタイムアウトを85%削減し、レイテンシーにより失われていた数百万ドル規模の広告支出を回復。 サーバーあたりの広告リクエスト処理件数が3倍に増加し、コストを抑えながらインプレッション処理能力を拡大。 データセンターラックを5台から1台に統合し、利益率向上に寄与する効率化を実現。 Yahoo、LG Ad Solutions、Raptiveなどとともに「Ad Context Protocol」を共同立ち上げ、安全かつ相互運用可能なエージェント間通信の業界標準策定を推進。 AIプラットフォームが業界初のエージェンティックAIキャンペーンと顧客採用を牽引 CTVにおける初の完全自律型エンドツーエンドAIキャンペーンを実施し、従来比5倍以上のコスト効率化と実際の広告出稿額の増加を実現。 1月に、エージェント間取引のためのオペレーティングシステム「AgenticOS」を正式ローンチ。250件を超える取引が成立し、多くは当社プラットフォームに新たに参加した広告主。 広告主、代理店、パブリッシャー、パートナーが数週間でPubMaticのAIソリューションを導入できる「Agentic AI Accelerator Program」を開始。すでに約100のブランド、代理店、ストリーマーが参加を申請しており、その多くは新規または追加の広告主。 AI搭載ソリューションが利用拡大、増分収益、業務効率化を推進 オープンインターネット全体を対象に、発見・キュレーション・アクティベーション・最適化を統合するAI搭載バイイングプラットフォームをローンチ。バイヤーに透明性、コントロール、パフォーマンスを提供するエンドツーエンドのプログラマティックワークフローを実現。 パブリッシャー向けにAI分析および収益最適化ソリューションを展開。実用的なインテリジェンスを提供し、CPMを平均20%以上向上。現在、当社プラットフォーム上のパブリッシャーの約10%がPubMaticのAIソリューションによる収益を得ており、PubMaticにとっても追加的な収益源となっている。…

20年前、「オープンスタンダードは断片化を防ぐだけでなく機会を創出する」というシンプルな信念のもと、少数の先駆的な企業が協力してOpenRTB標準を開発しました。 そして、その賭けは成功しました。OpenRTBは、競争とイノベーションを基盤とした7500億ドル規模の産業を創出し、デジタル広告の仕組みを変革しました。 そして今、私たちは新たな転換点を迎えています。 PubMaticは10月15日、OpenRTB創設グループの中の唯一の企業として、新たなイニシアチブを共同設立しました。それは、業界のAIリーダー企業数社と共に立ち上げたAd Context Protocol(AdCP)です。AdCPは、デジタル広告におけるAIエージェント通信のオープンスタンダードであり、次世代のプログラマティック広告の重要な基盤となります。 OpenRTBがデジタル広告のトランザクションレイヤーを対象とするのとは異なり、AdCPは広告ワークフロー全体(キャンペーンプランニングやオーディエンス戦略から、実行、最適化、測定まで)を標準化する可能性を秘めています。 プログラマティック広告に20年近く携わってきた私は、重要な局面を見極めることを学んできました。そして、今がまさにその局面です。業界として今私たちが下す決断が、AIエージェントに対応するエージェンティック広告の未来がオープンなものになるか、それともクローズドなものになるかを決めるのです。 エージェンティック広告の時代はすでに到来 広告キャンペーンの計画、交渉、実行を自律的に行うシステムであるAIエージェントの開発は、業界全体で既に進行中です。主要プラットフォームはみな、オーディエンスターゲティングからキャンペーン最適化まで、あらゆる管理にAIを導入しています。PubMaticでは、複数企業が連携することで何が可能になるかを示す、オープンなエージェント間ソリューションを構築しています。 問題は、エージェンティック広告が実現するかどうかではありません。この変革が、オープンで相互運用可能な標準を通じて実現されるのか、あるいは私たちが長年かけてオープン化を試みてきたブラックボックス型エコシステムを再現するプロプライエタリなシステムを通じて実現されるのか、ということです。 AdCPは、この問題に対する業界からの解答なのです。 アクティベーションを超えて:ワークフロー全体の標準化 OpenRTBは革新的でしたが、広告ライフサイクルの一部だけ、つまりトランザクションのみに対応するものでした。その対応も限られており、インベントリオブジェクト、広告キャンペーン、パフォーマンスKPIなどは扱えません。インプレッションと入札以外はすべて手作業で処理されます。プランニング(RFIドキュメント)、最適化(スプレッドシート)、測定(ログファイル)は、依然として断片的で手作業のままなのです。 エージェンティックAIはこうした現状を変えます。私たちは初めて、エージェント間のワークフロー全体にわたるコミュニケーション方法を標準化できるようになります。プランニングエージェントはパブリッシャーエージェントと連携して、キャンペーン開始前に最適なインベントリを選定できます。最適化エージェントは、パフォーマンスシグナルに基づいてリアルタイムに交渉できます。測定エージェントは、標準化されたインターフェースを通じて結果を集約し、プロプライエタリなブラックボックスを介さずに統一されたアトリビューションを提供できます。 こうした未来を約束するAdCPは、トランザクションの標準化だけでなく、エージェントが各ステージで用いる言語も標準化します。そうした効率性の向上は大変革をもたらすでしょう。 パブリッシャーが今すぐ行動すべき理由 率直に言って、AdCPから最も恩恵を受けるのはパブリッシャーです。だからこそ、パブリッシャーはAdCPの改良と普及を支援すべきです。 今日のプログラマティックエコシステムにおいて、パブリッシャーはインベントリを収益化するために数十ものツールを駆使しています。それぞれの仲介によって利益の一部が差し引かれ、それぞれのホップがシグナルを曖昧にします。パブリッシャーは文化を創造するコンテンツを所有しているにもかかわらず、コンテンツをコントロールする能力は非常に限られているのです。 エージェンティックAIには、この状況を悪化させる、あるいは実際に改善する、どちらの可能性もあるでしょう。広告主が特定のプラットフォームでしか機能しないプロプライエタリなエージェントを導入すれば、パブリッシャーは力を失い、オープンインターネットは後退してしまいます。しかし、オープンスタンダードであれば、パブリッシャーはプラットフォームを問わず、あらゆるバイヤーにアクセス可能なまま、コントロールを維持できます。 今まさに選択が迫られています。AdCPのガバナンスは、最初からパブリッシャーを交えて設計されています。パブリッシャーおよびパートナー各社が主導権を握ることができるよう、技術仕様は現在も改良が進められています。 インフラの課題 ここで業界の理解が欠かせないのは、AdCPを導入するには、単にプロトコルを採用するだけでは不十分だという点です。エージェンティック広告の未来には、根本的に異なるインフラが必要になります。 Dell Technologiesのインフラ専門家によると、エージェンティックAIシステムは、生成AIシステムの20~30倍の計算処理能力を必要とします。そして、その生成AIシステムにも、現在のプログラマティックシステムよりはるかに多くの計算処理能力が必要なのです。これは単なるマイナーなアップグレードではなく、根本的な変革です。大半のレガシープラットフォームは既に苦戦を強いられています。多くのプラットフォームは、現在のデータ量に対応できないので、確率的入札に頼り、利用可能なインプレッションのほんの一部しか処理していません。エージェンティックAIが本格的に展開すると、この差は大きなギャップになるでしょう。 5年前、PubMaticはこの変化を予見していました。だからこそ当社はNVIDIAと提携してインフラを根本から再構築し、業界初の大規模なGPUアクセラレーテッド・プログラマティックプラットフォームを生み出したのです。 このインフラは、すべてのインプレッションをリアルタイムで処理するダイレクト接続技術であるActivateソリューションに活用されています。 AdCPが実現する高速なエージェント間通信をサポートするよう設計されており、多くの既存システムを制限するレイテンシの制約なしに、エージェンティック広告のコンピューティング需要に対応します。 だからこそ、PubMaticはAdCPの共同創設者として唯一無二の立場にあると言えます。当社にはプロトコルの動作を実証するためのインフラがあります。OpenRTBのパイオニアとして培った深い専門知識、何十年にもわたるパートナーシップ、そしてオープンスタンダードは単一の企業だけでは実現できないほど大きな価値を生み出すという確信があります。 PubMaticが単なる参加者としてではなく、全力でAdCPに取り組んでいるのは、ほかの企業や組織がその上に構築できる基盤として貢献するためです。AdCP標準はオープンで、利用する機会は共有されます。そして私たちには、業界が共に構築することで何が可能になるかを示す準備ができています。 競争には協業が必要 健全な市場の根幹にはパラドックスがあります。それは、価値のある競争が実現するには、その基盤に協業が不可欠だということです。 そしてそのことが、デジタルインフラの構築を魅力的なものにしています。今日のライバルが、明日にはイノベーションに協力する仲間になります。このダイナミクス、つまり標準に関する協業と実行における競争こそが、真のイノベーションを推進するのです。 AdCPも同じ理念を追求しています。ビジネスモデルや製品の機能を規定するのではなく、コミュニケーションレイヤーを構築します。企業がそのレイヤー上にどのように構築し、どのようなエージェントを作成し、どのような価値を提供するか――そこに競争が生まれます。それこそが、最高のテクノロジーが勝利する市場環境です。 私たちはこの変化をリアルタイムで目の当たりにしています。最近の規制措置が浮き彫りにしている根本的な真実は、市場がオープンで真に競争的である時こそが、最も効果的に機能するというものです。囲い込みを招くプロプライエタリな標準では、この目標を達成できません。オープンプロトコルこそが目標を達成できるのです。 AdCPの構築にぜひご参加を パブリッシャー各社にとって、今が参加の好機です。PubMaticは、AdCPを理解して開発に関与することに関心のあるすべてのパブリッシャーを歓迎します。私たちが技術的アプローチをオープンに共有しているのは、上げ潮がすべての船を浮かべるのと同じで、AdCPはエコシステム全体に貢献してこそ成功すると確信しているからです。 広告主、プラットフォーム、技術プロバイダーの各社にも、同じ招待が適用されます。AdCPはオープンソースで、ドキュメントは公開されており、今すぐ構築を開始できます。選択肢は、標準化の策定に寄与するか、それとも自社の意見が反映されないまま策定された標準に合わせるのかの2つです。 エージェンティック広告の未来は今まさに構築されつつあります。OpenRTBが私たちにもたらした教訓があります。それは、早期に活動を開始し、基盤に貢献して、標準化の実現に向け協力しながらも実行力で競争する企業こそが、新時代において成功するということです。 PubMaticはAdCPの立ち上げ当初から参加しており、再びこの場にいられることを誇りに思います。 共に未来を築いていきましょう。 AdCPについて詳しくはadcontextprotocol.orgをご覧ください。意見交換へのご参加をお待ちしています。